●ブナ林ガイドウォーク（黒松内町観光協会：黒松内町）
黒松内町は、北海道のミネラルウォーター採水地のひとつとして知られています。他にも、国指定の天然記念物、ブナ北限自生地帯「歌才ブナ林」も有名です。
北限のブナ林は、最終氷期以降、新潟県の辺りから約1 万年かけて北上してきました。
ブナ原生林の土壌は、保水力（森林の水源かん養機能）があるだけではなく、様々な生物や自然環境にとって重要な役割を担っています。
そんな黒松内の歌才地区にあるブナ林を散策しながら、生物や自然環境のことなどを自然ガイドに教わるツアー「ブナ林ガイドウォーク」が好評を得ています。
どんな内容のツアーなのか、ここでお伝えします。
木肌が美しいブナは森の女王とも呼ばれ、世界遺産の白神山地でも広大なブナの森が見られますが、本州のブナが標高 500～1500m の山の中腹でしか見られないのに対し、歌才ブナ林は標高 40～160m の丘陵林になっています。
特徴もかなりの違いがあり、本州のブナの平均寿命が約 250 年であるのに対し、歌才地区にある北限のブナは約 150～170 年。
寿命は短いのですが、成長は早くなります。また、北に行くほど葉は大きく、逆に葉の数は少なくなり、幹はまっすぐで下枝が少なくなります。
かつて歌才のブナ林を発見した札幌農学校 林学科の初代教授・新島善直氏が、「北のヤシの木」と称したのもうなずけます。
この歌才地区にあるブナ林は、面積が 92.43 ヘクタールで、ブナの本数は約 1 万本。
平均樹齢は 150 年、平均直径 40cm、平均樹高 18m、最も太いブナ直径 136cm となっています。
ガイドツアーはまず、出発地点となる歌才ブナ林駐車公園を出るところからスタートします。
人工林の高低差がある遊歩道を 800m ほど歩くと、自生地帯の入口にたどり着きます。
ここからブナ林の遊歩道が 1500m ほど続き、幹の太いブナの巨木も見ることができます。
ブナ林には野鳥や動物たちの姿を見かけることもあります。近年注目されているシマエナガ、天然記念物のクマゲラなどもいます。
ただし、このブナ林は国の天然記念物に指定されているため、虫を捕まえるほか、石・落ち葉・落ち枝を拾うなど、何ひとつ持ち出すことはできませんのでご注意ください。
そんな貴重な自然を保有しているブナ林ですが、国内からの旅行者だけではなく、海外からの旅行者もガイドツアーに参加しています。
国別内訳では、シンガポールの方が最も多く、ほかにも台湾やフィリピンなどからも多数ご利用いただいています。
南方にお住まいの方々が、豊かな北海道の自然に興味を持っていただけるのは、道民としてもうれしいことです。
ブナ林ガイドウォークは通年受付しており、季節ごとに変化する色彩がブナ林で楽しめます。
春は、ブナの芽吹きの季節です。例年5月10日前後に始まり、葉が日光を浴びて輝くようなライトグリーンの色に染まります。
夏になると、葉の色は濃い緑色へと深まり、日差しから動物たちを守る木陰を作ってくれます。
秋の紅葉は、10 月末から 11 月初旬まであり、葉が黄色く色づいて1年で最も華やかな姿になった森を散策することができます。
冬になると、木々に白い雪化粧が始まります。道ではない場所で一面に生えている笹の上にも雪が積もるので、夏は足元が悪くて行けないような場所へ自由に動けます。
また、枝から葉が落ちることで、森での視界が確保できるほか、動物たちの食べ跡や足跡、木の幹などに残っていた鳥の巣の跡などがはっきりと見つけやすくなります。
それぞれの季節のすばらしさがある、ブナ林ガイドウォークは魅力がいっぱいです。
＜アクティビティ料金＞
●ブナ林ガイドウォーク（歌才ブナ林コース）
・ショートコース 1 時間 30 分 大人 4,400 円、小学生 2,750 円
・ロングコース／2 時間 30 分 大人 6,600 円、小学生 4,400 円
※お一人様でのお申込み可（ショート＠8,800 円／ロング 11,000 円）
・冬のブナ林スノーシューガイドウォーク（12 月～3 月）
大人 6,050 円、小学生 4,400 円
※お一人様でのお申込み可（＠11,000 円）
・ランチセット +2,200 円
・集合場所 黒松内町観光協会（黒松内温泉ぶなの森内）
・持ち物 夏：長袖シャツ、長ズボン、帽子、動きやすい靴、雨具、飲料
冬：防寒具（スキーウェア）、防寒靴、手袋、帽子
＜お申込み・お問合せ＞
一般社団法人黒松内町観光協会
寿都郡黒松内町字黒松内 545 番地
黒松内温泉ぶなの森内
TEL 0136-72-3597 FAX 0136-75-7070
bunasatotourism@gmail.com
https://www.bunasatotourism.com/
